29.3.09

Luciano Biondini

今日からスイスは夏時間です。朝早くから、しかも今日は1時間早く起きなきゃいけないのにテニスに行ってなんか始まりから気持ちのいい日です。

夜のコンサートの前に、王子の大好物の焼き鳥を、たれとタイ風ココナツミルクとナンプラーとにんにくにつけたサティを作って食べて、家族の満足度を上げてからのおでかけ。根回し完璧です。仲良し家族は胃の満腹感から始まると、私は信じています。わたしの座右の銘で、うちの父上の名言「人間うまいもん食うてたら、心は満たされるんや。」を家訓にと考えております。

ともあれ、今日はイタリア人アコーディオニストのルチアーノ・ビオンディーニの率いるトリオ。今日の感想は、ガリアーノも当然すごいけど、ビオンディーの音楽のノリのよさ、新しさはやはりすごく新鮮。
モダンのインスピリメンタルジャズに、伝統的なアコーディオン音楽の融合は聴いていても飽きないし、ノリもすごくいい。フランス人のチューバも迫力でよかったけど、今日の一番はチェロ。オランダ人の本当にクレイジィーという言葉がぴったりのプレイヤー。彼は、オランダのフリージャズ・シーンではすごく有名らしい。チェロにオクターブペダルをつけて、チェロを横にもってコントラバスのような音を出したり、弓を自由に使っている。後で、聞いたところやはりフランス製の弓とカーボンを使い分けてるそうです。1回演奏してウン千フラン折ってられないもんね。会場をチェロを弾きながら歩き回ったり、声をかけてきた調子ノリの観客に "Halt die Schnauze!"(だまれ。ばかやろう。てな訳かしらね。)の暴言まで。。。(最初見ていたときは冗談で、桜とでも会話してると思ってたんだけど、後で楽屋の話によるとマジで観客とやりあったらしい。)でも、1回見たときはユニークだけど、音楽でのジョークのボキャブラリーなんか、限られてるやろうし。毎回見たらつまらないかも。。。という気持ちは隠せません。テクニックがすごいだけに、ちょっとその辺のやりすぎが残念。
ルチアーノとよく演奏する友達と一緒に見に行ってたので、コンサートの後に楽屋でワインまで振舞ってもらっちゃって(自慢入ってます。)満足の夜でした。 Lineup: Luciano Biondini acc, Michel Godard serp, tuba, Ernst Reijseger cello