14.6.09

Der Weg der Schweiz

ひさびさに天気のよい、しかも何の用事もない日曜日。もうすぐ期限が切れるスイス鉄道の1日乗車券も残ってるし、15年も住んで初めてのスイス鉄道日帰りのたびに家族で出かけました。
王子も私と一緒で電車嫌いなので近場で船にも乗っちゃおう。ということでVierwaldstaetteseeと言われるルッセルン湖に出かけました。(というか、当然親が車ばっかりでどこでも行くから、子供もずぼらになって当たり前?実は家の父も車オンリーの人で、いまだに電車の乗車券買い方しらんやろな。)
まずはルッセルンの中央駅を出てすぐの、カペル橋の見える波止場から蒸気船に乗って出発。
実は、この船は私たちが結婚式の後に、クスナハト・アム・リギという村の教会からここルッセルンまで乗った想い出の船。久しぶりだね。
この蒸気船は20世紀前半に作られたもので、なかなか風情もあり素敵。 風に吹かれて気分は新婚。その横で、王子は横でIpodを耳に入れて大人ぶっている。
船のレストランでブランチを食べつつ、2時間経過。ウイリアムテルゆかりのTellsplatteから、ウイリアム・テルを書いたシラーの石と名付けられた石の横を通過して。スイス発祥の地Ruetliに到着。
とても趣のある船着場から少し上がったところにあるのが、Gasthaus Ruetli. ここ、普通の観光客レストランではありません。(最近観光客の行くとこばかりですが。)サービスは最高だし、いわいるスイスの普通の料理なんだけど、とてもおいしい。地元でとれるものをふんだんに使っているようで、
それこそ横でおじさんが山で取ってきたさくらんぼをサラダに付けてくれたり、いい感じ。お勧めです。
この後300mぐらい丘を登っていくと、1291年8月1日、ウリ、シュヴィーツ、ウンターヴァルデンの原始3州が、自由と自治を守るため、盟約者同盟 (Eidgenossenschaft) を結成したと言われる場所。スイスの建国の地に着くわけなんですが、実はここには芝生の広場とスイスの旗1本しかないのです。
でも、建国記念日には、ここでの式典に参加する大統領に、右翼が結構激しく攻撃すると言う1癖も2癖もある場所なのです。でも、今日は天気もいいし、人もまばらで、景色の美しさのみが目に入るのみ。
食事の後、また船に乗って次の目的地Bauenに到着。ここで、今日パト吉が本当は行きたかった《Der Weg der Schweiz - スイスの小道》を無視しつつ、私と王子は下に着てきた水着をちらちら見せつつ、湖畔の方に勝手に移動。チューリッヒの湖畔のビーチとはぜんぜんちがって、小さいのにすごくきれいで、更衣室からシャワーまで無料で完備。そこで、ご自由にお使いくださいと書いてある使わなくなったウインドサーフィンのボードを王子はゲットして、早々パドリングを始めたので、パト吉もあきらめ水着で参加。水は確実に、チューリッヒ湖より冷たい。氷河の水が溶けて流れてくるのだから当たり前なんやろうけど、氷のよう。18度ぐらいらしい。「スイスにしたらこんなん当たり前やン」と勝手な時だけスイス人に変身する王子に脱帽。
それは美しい景色で、その水の上で寝転んでいる王子を見て、幸せそうに天国にいるみたいな顔してるな。と思った私のIpodから流れてきたのが、《Cheek to cheek》。
"Heaven, I'm in heaven, and my heart beats so that I can hardly speak..."
映画みたいやん。
で、2時間後お昼寝も済んだし、めちゃ冷たい水で体も冷え切ったので、パト吉の目指すDer Weg der Schweizへ。というのも、いろんなコースのうちの一部がここにあるらしくて、40分歩くよ。と軽くいうパト吉にいやいやついていく私たち。王子本当に母に似てずぼら。
そう、断崖の中をくりぬいたトンネルの横の道を湖沿いに歩くコースなのです。この写真の下のほうに見える穴が、そのトンネルの窓。なかなかお化け屋敷のようでおもしろい。王子は、やけに重たいリュックを持ってるなと思ってたら、でてくるでてくる。東京ディズニーランドでかった、ミッキーさん形のエレクトリカルパレード用の懐中電灯に、双眼鏡。ドラえもんかあんたは。
でも、トンネルの中のカラオケ大会は最高におもしろかったです。
車で移動しない、とてもエコな、楽しい日曜日でした。